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相談室便り バックナンバー10

 アサーションで広めよう友だちの輪

  
あなたはどのタイプ?

 あと数ヶ月で卒業、あるいはクラス替えです。今まで伝えたかったけど、なかなか伝えられない言葉や気持ちはありませんか。今回は自分の気持ちを上手に伝えるための、アサーション(自己主張)について書きたいと思います。
 人間関係の悩みで多いのが、自分の気持ちをうまく表現できずストレスがたまったり、言い過ぎて人を傷つけてしまったりすることです。その原因の一つとして、アサーション(自己主張)がうまくできないことがあげられ、以下の3つのタイプに分けられます。



燃え上がるタイプ(イライラさん)

 言いたいけど言えない気持ちを水だとすると、このタイプの人は、相手に言われたちょっとした一言で、カチンと火打ち石のように火がつきます。「ムカツク」というのは、鍋に火をかけているようなものです。グツグツ煮えてきて、やがて沸騰し、それに触れた人は火傷をして痛い目にあいます。すぐキレル人はまるで瞬間湯沸かし器のようです。 
 その水は沸騰して蒸気になってもなかなかなくなりません。そばにいる人も熱くなりイライラが伝わり、こっちまでイライラしてきます。やけどしないように、距離をおこうとする人もいます。怒って沸騰し続けていると、やがて蒸発して水はなくなりますが、イライラした後はぼっかりと心が空っぽになったようにむなしい気持ちになります。



凍り付くタイプ(オドオドさん)

 一方、自分の言いたいことがあるのにオドオドして黙っている人もいます。オドオドさんは恐怖心から水が凍り付いてしまったようです。。その気持ちはまるで冷凍庫の中に入れられた氷のようです。冷蔵庫の扉を閉めて、伝えたい気持ちを抑えているので、相手とは冷めた関係になってきます
 心の扉を閉ざしたあなたに対して、周りの人はもっと仲良くなりたい、心を開いてほしいと扉をたたいてきます。イライラさんはあたが心の扉を閉ざせば閉ざすほど、冷たくされたと思い、凍った心を溶かそうとよけいイライラ熱くなり、扉をたたいてきます。あるいは、相手も心を閉ざすことで、、距離ができて、さらにお互いが冷えた関係になってきます。



水に流すタイプ(さわやかさん)

 イライラさんやオドオドさん、どちらのやり方もあまりいい結果が生まれないようです。相手の言い分を無視して、自分を主張してばかりでは、水かけ論になります。また、主張することをためらいそのままにしておくと、水臭い関係になります。それではどうするのがいいのでしょうか。
 こんなときは、熱くも凍らせもせず、鍋にも冷蔵庫にも入れず、ありのあままの水温で水を向けてみる。つまり、ありのままの気持ちを誠実に伝えてみることが大切です。
すると、そのとき抱えていたモヤモヤは水に流されて、すっきりしてきます。自分が抱えている気持ちはため込まず、さわやかなアサーションで水に流すのが一番のようです。


アサーションは自分と友人を守るもの

 もちろん、相手が熱く興奮しすぎて喧嘩になりそうなときは、冷静に対応して沈めてあげることも必要です。部活や仕事を冷めた態度でやっている人には、こちらが熱く語りかけることでやる気を出させてあげることもできます。
 ただ、自己主張するのをためらう人の多くは、主張することで相手を傷つけてしまうのではないかという不安をもっているようです。
 しかし、友人が間違ったことをしていたら忠告してあげなければなりません。困っている人がいればアドバイスしてあげる、すばらしい行いをしている友人には、ほめてあげると相手は喜びます。好きな人に思いを誠実に伝えることで、より親しい関係になることもできます。こちらが自己主張することで、人を喜ばせ、自信を与えることもできるのです。



アサーションの「さしすせそ」

そこで、アサーションがうまくいくためのコツを「さしすせそ」でまとめました。

:さわやかに、:真剣に、:素直に、:誠実に、:尊重して」 

 この「さしすせそ」を守ることで、コミュニケーションが円滑になります。特に最後の「尊重して」が大切だと思います。それはお互いの考え方や価値観を尊重すること、人としての尊厳を認めること、基本的人権を認めることといってもいいかもしれません。日本国憲法では言論の自由が認められています。相手を尊重した上で、自分の考えを主張する権利をもっています。
 怒っているときは怒っている、悲しいときは悲しいと主張していいのです。熱いときは熱い冷たいときは冷たい水温のまま、「さ・し・す・せ・そ」で、ありのままの気持ちをうまく伝えられると、水の合ういい関係ができるでしょう。

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