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相談室便り バックナンバー43

愚痴を言いたくなったら… ~愚痴と陰口の境目はどこにある~

                 
 
友人関係を悪化させる陰口 

 皆さんは友人に陰口を言われたことはありますか。友人関係の相談であるのが、友人に陰口を言われて傷ついたということです。陰口とはその人がいない所で悪口を言うことですが、陰で自分の悪口を言われていることを知ったときは、とても嫌な気持ちになりますよね。自分の耳に入らなければ気になりませんが、とても親切な友人がいて、その友人伝(づた)いに陰口を聞かされることもあります。

 一度、自分の悪口を言われていたことを知ってしまうと、言っている人のことはもちろんのこと、他の誰かも陰で自分のことを言っているのではないかとだんだん疑心暗鬼になってしまいます。信頼感と安心感のある友人関係を築くためにも、どうすれば陰口がなくなるのでしょうか。


愚痴(グチ)と陰口

 陰口というのは言わないのに越したことはありませんが、ストレスがたまっているときや不満をもっているときは、ついついグチを言いたくなるものです。「あの子って陰口を言うから嫌いなんだよねー」と陰口を言われた人も気がつかないうちに陰口を言ってしまっていることがあります。

 決して陰で悪口を言ったわけではなく、その人に対する不満を述べただけのつもりでも、聞いた方としては悪口としてしか受けとめられないこともあります。SNSでグチを書き込むときも、直接誰かのことを書いたわけではなくても、ネガティブな内容だと受け取る方としては陰口を書かれている気になるかもしれません。


情報に鍵をかけよう

 SNSに書き込んでいい内容かどうかの判断基準としてよく言われるのが、自分の家の玄関ドアの外側にその文章を貼り出せるかということです。自分の家の前を通った人に読まれてもいいような内容ならば問題は起こりにくくなります。家の外に書けないような内容ならば、家の中の人にだけ伝わるようにしなければなりません。

 すなわち、グチを言いたくなったときはその情報が漏れないようにきちんと鍵をかけること、秘密にできる環境を作るということです。SNSには鍵アカを設定するのはもちろんですが、それが周囲の人に伝わらないようにプライバシーを確保しましょう。

 もちろん、一番鍵をかけた方がいいのは自分のお口です。グチというのは吐けば吐くほど快感になり、癖になってしまうことがあります。人の嫌な所ばかりが目に付くことで、またグチを言いたくなるのです。


陽の当たる場所で伝えてみる

 不満やストレスはすぐに吐き出すのではなく、なるべく自分の中で消化できたらいいですが、どうしても我慢できないときは、無理に飲み込むのではなく、自分が困っていることを誠実に伝えてみます。陰ではなく陽の当たる場所できちんと打ち明けてみることです。

 「おまえのことがむかつくんだよ!」という相手を責めるような言い方ではなく、「僕はそういう言い方をされて嫌な気持ちになったんだ」とか「私は陰口を言われて悲しくなったよ」と自分の気持ちを「私メッセージ」で正直に伝えてみます。

 それが難しいときは「相談」という形をとって話し合ってみることです。そうすると、グチが悪口や陰口になりにくくなり、やがて解決の糸口が見つかってくると思います。グチを言いたくなったときは、伝える場所や伝え方に気をつけられるといいですね。

 

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