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相談室便り バックナンバー6

 才能の磨き方

  
3つの才能                    

 もうすぐ3学期も終わろうとしていますが、いかがお過ごしですか。たまに授業を見学させて頂くと、先生方と生徒たちが授業を楽しくしようと工夫されている様子が伝わってきます。どうせ勉強するなら楽しい方がいいですよね。そして、人生を楽しむための能力を少しずつ身につけていきたいですね。学力に限らず、運動やコミュニケーション、ユーモアなど学校生活で身につく能力はたくさんありますが、みなさんはどのような能力がほしいですか。
 私は才能には3つあると思います。一つは『生まれ持った才能』で、背の高さ、記憶力、足の速さなど、遺伝的に備わっている能力です。才能がある人を見ると羨ましく思います。しかし、どんな才能も磨かなければ力を発揮できません。どんなに才能あふれるスポーツ選手でも日々の努力がなければ良い成績は残せないでしょう。

 つまり、次に必要なのは『努力する才能』です。努力できれば能力は自然に高まりますし、継続できれば充実感や達成感を味わうことができます。ところが、この努力することが一番難しいのかもしれません。いくら頑張ろうと意気込んでも三日坊主になることが少なくありません。嫌いなことをしているときはなおさらですよね。
 
 そこで、努力する才能を磨くのに必要になってくるのが、3つ目の『好きになる才能』です。「好きこそものの上手なれ」ということわざがあるように、どんなものでも好きになれれば、楽しく一生懸命取り組めるようになりますよね。

                        
好奇心というアンテナ             
                       
 『生まれ持った才能』は『好きになる才能』によっていくらでも伸ばすことができます。そして、『好きになる才能』を伸ばすためのコツは、好奇心というアンテナを伸ばすことです。「なぜ空は青いのか」「なんのために勉強するのか」など日常生活における素朴な疑問を大切にし、その疑問を明らかにしていくのが学問ではないでしょうか。アンテナが伸びていれば知識は自然と吸収され、知恵として活かされていきます。

 また「必要は発明の母」ともいいます。天才発明家エジソンがそうであったように、普段、みんなが困っていること、必要とされるものは何なのか、社会のニーズをつかむことが学ぶ楽しさを倍増させてくれます。

 私は高校生くらいまで読書感想文を書くのが大の苦手でした。しかし、大学に入り自分の興味のある心理学に取り組む中で、社会と心の問題について、自分の意見や論文を教授にほめてもらったりするようになってから、考えるのが面白くなり、いくらでも論文が書けるようになってきました。

 みなさんは日々どんなことに興味がありますか。ゲームや勉強以外にも面白いものは街中に転がっています。考える楽しみを日々感じていますか。カウンセラーとして、自分が一番生き生きできるものを発見するお手伝いもさせていただけたら幸いです。

 

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